【デュエプレ】デッキ解説:UR Delver
※この記事はスマホアプリ「デュエル・マスターズ プレイス」のデッキ解説記事です。


みなさんは、UR Delverというデッキタイプをご存知だろうか?



メインボード(60)
土地(19)
4 《沸騰する小湖》
1 《霧深い雨林》
1 《汚染された三角州》
1 《溢れかえる岸辺》
1 《虹色の眺望》
3 《Volcanic Island》
2 《島》
1 《山》
1 《焦熱島嶼域》
4 《不毛の大地》
クリーチャー(13)
4 《秘密を掘り下げる者》
4 《戦慄衆の秘儀術師》
3 《若き紅蓮術士》
2 《厚かましい借り手》
呪文(28)
4 《渦まく知識》
4 《思案》
1 《定業》
4 《意志の力》
4 《目くらまし》
2 《呪文貫き》
3 《もみ消し》
4 《稲妻》
2 《稲妻の連鎖》

https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/264120/show/

だいたいこんな感じのデッキだ。
ゲームプランを簡単に説明すると、秘密を掘り下げる者を代表とするブロックされづらいクロックを置いて除去をはじきつつ、相手の致命的な行動を妨害し、稲妻などで押し込むというものになる。レガシー環境において削るべきプレイヤーのライフはフェッチで失うものを考慮すると約17〜18点、つまり3点ダメージを与えられるデルバー、ネメシス、稲妻などを6回当てる必要があることになる。
しばらくレガシーに触れていないのでリストが幾分変わってしまったが昔は私も握っていた。

さて、今回はマジックの話ではなく、デュエプレの話だ。
幸いにして第一期のボルメテウスカップおよび第二期のアルカディアスカップで無事デュエルマスター(MTGAでいうミシック、HSなどでいうレジェンド)になることができたのでその際使用したデッキ(添付画像)の解説をしようと思う。

おおよそカードの効果を知っている人ならばこのリストを見た瞬間に理解できるであろう。そう、これはまさにUR Delverそのものと言ってよいデッキだ。
構成と簡単な回し方を説明する。

まず、このデッキにおいて最も大事なのはブルレイザーだ。2マナという軽量なコスト、パワー3000という殴り合いにおける地力、そして6回殴ればプレイヤーのライフを削りきれる打点。これはもうデュエル・マスターズのデルバーと言って差し支えない。なんという天啓、なんという啓示。これはもうこれだけでデッキの核だ。
そして次に大事になるカードがクック・ポロンだ。これはパワー1000という非力さでありながら敵クリーチャーからの攻撃=除去を受けない。もちろんシールドを割れるので実質パワーは3。要するにマジックで言えば除去耐性のある3/1と言ったところだろうか。……ネメシスまでいるじゃねーか!
こいつらをとりあえず4枚ずつ、これでもうUR Delverの核はできたと言っていいだろう。あとはクリーチャーでありながらバウンス能力を持った一角魚やサーファーは明らかに厚かましい借り手だし、ピーカプやエグゼドライブは見るからに稲妻だ。
本来なら潤滑油となるべき渦巻く知識や思案がないのは残念だが、アクア・ハルカスやペコタンは打点を置きながらキャントリッップを行うことによって実質的な手札の調整に役立っている。もうそういう枠でいいでしょ。とにかくそんな感じ、そんな感じなんです。

ではそろそろ与太話は置いておいて真面目に回し方を。
マナに埋める優先度はサーファー>カルドサウルス>カミカゼ>フレーム≧ペコタン>その他になる。もちろん、色供給や取るべきテンポによって必ずこの順番とはならないのであくまで困った時の参考程度に。
序盤に手出しをする優先度はデッキによって微妙に変わる。環境に存在するデッキについて簡単に書く。基本的には二ターン目に動くことが重要だが、このゲームにはマリガンも1マナドローも存在しないので後手で2ターン目アクションが取れなかった時はため息をつくぐらいしかできることがない。

さて、まずボルコンをはじめとしたクエイク系のコントロールデッキ。
これはサリエスをはじめとした軽量ブロッカーを並べて時間を稼ぎ、ピン除去や手札破壊で敵の動きを制約しつつ、お互い居並んだ状態からクエイク・ゲートを全除去のように使うデッキだが、ブロッカーの最低パワーラインが3000にあるため、クック・ポロンで抜くことができない。また、バースト・ショットやパワー2000火力を積んでいるため、最初はブルレイザーを並べるべきである。
一方でシータビートや同型、赤単/赤青ヴァルボーグなどのブロッカーを並べてこず、火力系の除去を持っていないがパワーの高いクリーチャーが並んでくるデッキに対してはクック・ポロンが有効だ。殴り返しを受けないために安定したクロックとなり、プランを立てやすい(最近はマグマティラノスが入ることも少なくないのでそれだけケアが必要)。
もちろんどちらの場合でも何もしないよりは出す方が圧倒的にマシなので出せるなら出していくべきである。

3ターン目以降は出来るだけマナを余らせないようにテンポを重視して展開していきたい。現在の環境でオーバーエクステンドを咎めるカードはほとんどない(ただし、最もケアすべきカードとして灼熱波があり、このデッキの全てのクリーチャーが射程に入る。しかしトリガーではないのである程度以上は気にしてもきりがない)し、結局のところ何をケアするにせよ早期に決着をつけなければどのみち勝てなくなるので基本的には展開し得である。
4ターン目以降の高マナカードワンアクションと低マナカード複数アクションのどちらを優先するかも状況依存で一般解は存在しない。これを考える際に指針となるのは、いつ敵にトドメをさせるか、あるいはいつ相手から敵からトドメを刺されるかというクロック計算である。
デュエル・マスターズにおけるクロック計算は比較的シンプルで、シールド枚数がそのまま計量されるものだが、たとえば相手のシールドが3枚残っている状況で手元にクリーチャーが一体でマナは4、手札に4マナクリーチャー一体と2マナクリーチャーが2体、エグゼドライブが一枚、と言ったような状況の場合、このターンに4マナクリーチャーを展開、次のターンに2マナクリーチャーとエグゼドライブを展開する、あるいはこのターンに2マナクリーチャーを二体展開しながら次のターンエグゼドライブを展開し、さらに2マナクリーチャーを引ければそれを出す、というプランが考えられる。前者の場合、何もなければクロックは1→2→4となり、後者では1→3→4(or 5)となる。前者では2ターン後にトドメがさせるが、後者では次のターンにトドメがさせる計算となる。単純な打点でも後者の方が次のターンの打点が高い分より良い。だが単純にシールドを殴れる状況ばかりではない。相手にブロッカーがいれば自分の打点計算は下がるし、シールドトリガーをケアする必要もある。想定される最悪の事態に対してクロックを計算して展開の順番を検討したい。
このデッキでは4マナカードが一角魚とペコタン、カルドサウルスだがカルドサウルスは実質バニラなので多くの場合2マナクリーチャー二体展開の方が優越する。ペコタンはキャントリップとパワー3000が魅力でカルドサウルスのほぼ完全上位互換として振舞うが、ドローが必要な場面(このあとある程度ゲームが長引く、特定のカードが必要である)、あるいはパワー3000が必要である状況かを見極める必要がある。この中で最も強いのは一角魚で、ブロッカー(あるいはエグゾリウスやBWD)を1ターンの間無力化し、さらに次のターンのマナと行動をしばれる。つまり、ブロッカーを飛ばすならばこちらの実質クロックを+1し、アタッカーを飛ばすなら敵のクロックを−1しつつ次のターンの自分のクロックを伸ばせるという優秀なものとなる。もっともパワー1000という貧弱さは殴り返しで確実に死に、あらゆるブロッカーを抜けず、あらゆる除去に引っかかるものではあるが一度殴れる可能性があるだけでも十分だろう。

手出し順の思考指針は上記のようなものだが、ここからはゲーム全体の展開の指針を解説する。
このデッキはとにかく細いもので、ハンドアドバンテージ獲得手段がほとんどない。ハルカスとペコタンのドローぐらいのものだ。そして最大パワーは3000で、これは2マナブロッカーであるところのサリエスと相打ち、3マナ以上のブロッカーに対しては一方的に討ち取られる貧弱なサイズであり、ゲームが長期戦になる程不利である。よって攻撃のスピードが最優先で、ハンドアドバンテージを投げ捨ててでもテンポを取りながら敵を殴っていく必要がある。
たとえば2ターン目に置いたブルレイザーやポロンの攻撃をスパイラル・スライダーや一角魚で押し込んでいくというプランが存在する。そしてその合間に浮いたマナで後続を展開し、ピーカプやエグゼドライブで最後に押し込むこととなる。もちろん、スパイラルだけでなく、火炎流星弾が理想となるので手札にあるならば撃っていきたい。
この時、サリエスや狩猟魚といった軽くて小さいブロッカーに対しても除去やバウンスは積極的に撃っていくべきである。このデッキにおいては上述の通り、ターンこそが最大の価値であり、たとえば相手の2マナブロッカーに対してバウンスを撃って次のターンに相手がそのクリーチャーを再召喚してターンを返すならば実質的に2マナで追加ターンを得ているのと同じであり、ほとんどTime Walkと言って差し支えないことになる。
こうした軽量スペルはピカリエやバルキスといった大型ブロッカーのために取っておきたい気持ちもあるが、いずれにせよそのような大型ブロッカーが居並ぶような展開ではもう手遅れのことが多い。むしろアドバンテージを多少無視してでも可能な限り早くシールドを0〜1枚まで削っておくことは大変有効で、受ける側からすれば常にリーサルプレッシャーを受けるために行動が制約され、ブロッカーを並べる、除去を撃つ以外のことが出来なくなる(=アドバンテージを取る行動が困難になる)。そして自分はバウンス、除去、スピードアタッカーのいずれかを引いて打点を瞬間的にあげることによって安全にトドメを刺すことができる有利な状況になる。
ミラーなどの殴り合いのシチュエーションになった時も、バウンスは有効である。もちろん最も強いのはSTで出てくるアクア・サーファーが最高で、これはクロックの計算を自身+1、相手−1で2点分狂わせるものだが、これは自身でコントロールできるものではないのでそういうことがあると知ってプランの一つに事前に組み込んでおけば十分である。手出しについてはサーファーが出せるまで長引くことは殴り合いゲームではレアなのでまっすぐにマナに埋め、最も遅くても一角魚が使えるに止まるとは考えておくべきである。
こうしたゲームにおいてはお互いにシールドを削り合うこととなるのでハンドアドバンテージについてもあまり考える必要はなく、ペコタンなども優先度は下がる。とにかく軽いクリーチャーを横に広げつつ、お互いのクロックを計算し、自分と相手のどちらが先にリーサルに届くのかを常に計算しつつ顔を殴るのかクリーチャーを落とすのかを考えなくてはならない。

殴る時の順番について簡単に解説する。
まずは相手のデッキのシールドトリガーが問題となる。たとえばバーストショットやマグマティラノスがあるデッキならばパワーの低い方から殴っていくべきだし、サーファー入りのデッキの場合にはブルレイザー→高コスト→バニラの順番で、バイツ・幻龍砲入りならばポロンから殴っていくべきである(少なくない状況においてこれらは複合するので、マナや墓地の枚数とデッキに積まれていることが予想される枚数を比較してどこから優先するかを考える)。
相手にパワー3000のブロッカーが立っている時にはもちろんパワー3000のクリーチャーから殴っていくべきである。これを通されるならばそこで攻撃をやめ、ブロックされたならパワーの低い後続で殴っていくという、いずれにせよこちらに有利な交換を仕掛けることができる。

以上がある程度単純化した(そして慣れた人なら言語化されていなくてもかなりの部分知っているであろう)ゲームプランの指針だ。これをきちんと理解した上で同じリストを回せばそれなりの結果を出せるだろう。もちろん、全てのプランを解説できているわけでもないし言及していない細々としたテクニックもあり、またこのデッキに限らない一般的な知識や技術の問題もある(これは機会があれば解説したいが)。そしてそもそもリストもプランも完璧なものではないので自らの理論をもって随意カスタマイズしてほしいし明確な誤りがあれば教えてほしい。
このデッキはSRを必要とせず、かなり安く組めるものでもあるのでぜひ勝てるデッキを探しているがDMPに余裕がない、という多くの人に届くと嬉しい。

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